年間行事の実施手法

年間行事の実施手法

年間行事の実施手法

1.分蜂群の飼育開始

分蜂群を捕獲後すぐに巣板が作られます(3~5枚程度)が捕獲当初より次第に蜂の数が一時的に減少します。1週間+23日を過ぎると蜂の数が増加してきます。(新働き蜂の誕生です)

2.日常の管理方法

巣箱の底板の清掃を1回/週実施して下さい。6月の梅雨入り前から底板を夏用(底板に金網付き)に変え、10月中旬に冬用(穴無し)に変えます。

3.継箱の時期

継箱は、巣箱の下段が下から3~5㎝まで巣板が迫って来たら継箱をします。通常は5段MXAで管理します。6段にしたら上1段を切り取り採蜜に回して下さい。

4.採蜜の時期

(1).越冬群は、

6月中旬以降7月に上段1箱を採蜜します。この時期に行う理由は、越冬と分蜂時に消費した蜜(空に成った巣穴)を新たに採取した蜜で満たされるまで待つ為です。

(2)春の分蜂群は、9月末~10月上旬に行います。

採蜜対象の巣箱は、巣箱高さ150㎜を基準は巣箱段数が4段を超え(巣板3段以上)を採蜜対象として行います。越冬軍も巣板が4段を超えた群れも行います。

この段階で、越冬への準備を考えて巣箱を調整します。越冬準備は全4段(巣板3段)に整理し、(切り取る段数は成長度により変わります) この際巣板3段未満の場合はそのまま越冬させます。

5.越冬への準備

10月末には、越冬準備をします。スノコ上部を点検しスノコの目詰まり部が無い様に清掃します。(この時期から盛り上げ巣は作りませんので、メントール駆除に向け準備します)九州地区は巣箱の覆いの必要は有りませんが、巣門は正面1個にすると巣箱内の保温に役立ちます。

6.越冬中の管理

昨今アカリンダニによる被害が増えています。夕刻~夜間に巣箱を覗き、蜂達の量を確認して下さい。頻度⇒1回/週実施して、蜂の減少を感じたらアカリンダニ感染の疑いが農厚です。当方まで即刻連絡頂ければ駆除方法を伝えます。

7.分蜂への準備

分蜂への準備は、12~2月の早い時期に行って下さい。新規巣箱を制作したら良く乾燥させます。使用済の巣箱は清掃し良く洗い、内側を熱処理(ヒートガン・バーナー・お湯炊き込み等)し、越冬スムシの卵・幼虫を駆除を行って下さい。

8.分蜂群捕獲巣箱の整備

巣箱に蜜蝋を塗ります。蜜蝋は溶かして均等に塗られる方が多い様に見受けられますが、溶けた蜜蝋を巣箱側面等に振り掛ける様にし、部分的に厚く粒が残っている様大胆に行う方が好まれる様に感じます。巣門には、巣門の門天井と内側に確り塗ります。

9.分蜂の徴候から開始まで ☟以下は2023-3月追加

分蜂への徴候は、巣箱の底板に雄蜂が巣房から出る時に噛み切った蓋で判定します。蓋の形は円錐形で窪んだ所が直径1㎜ほどが黒く小さい穴が開いているので容易に確認できます。この蓋か数個確認された日から数日にわたって毎日落ちてきますので、約10~15日後には分蜂します。分蜂は10時~15時までに起こります。

10.分蜂群の取り込み

分蜂が始まると、群れは空一面に蜂が飛び回ります。群れの移動方向を制限する方法は阻止する方向の空に向けて水道で水を撒く事で移動を阻止します。日頃から集合板(巣箱と同程度の板枠に杉や檜の皮・寒冷紗をしいた物)を設置して置く事で蜂達は集合板に峰球します。蜂球群を静かにヒールケース等の上に反転して置き巣箱を斜めに置く事で、蜂達はみずから巣箱に上ります。そのまま数時間(夕刻)まで放置する事で探査蜂も戻りますので巣箱台に乗せ、予め決めて置いた設置場所に移動します。

植木等に蜂球した時は、取り込み網に収容して巣箱の下に網を当て巣箱に這い上がる様にします。この方法の場合、事前に巣箱を乗せる台を準備する事が要求されます。

キンリョウヘンに蜂球した時は、巣箱をキンリョウヘンに接触させ巣箱へ昇ようにセットします。時にはキンリョウヘンに巣箱をかぶせても良いです。二か所のキンリョウヘンに分かれた場合は、群れの大きい方にキンリョウヘンを移動します。

注意点 キンリョウヘンは、花に蜂が付き受粉すると花はすぐに枯れます。網・玉ねぎネット等に入れ受粉を阻止する事で花を長く咲かせるようにします。