越冬中の日本蜜蜂群の日常管理について

越冬中の日本蜜蜂群の日常管理について

12月に成り寒さも一段と強まって来ました。蜜蜂の日常管理は群れの観察(巣箱の下からの内検)が一番重要で、群れの状態の変化を真っ先に捉える事に注力して頂きたい。理由は、近年冬に増殖拡大し群れの崩壊を招く「アカリンダニ感染(寄生)」を防ぐ為に行う管理と理解して下さい。尚、発見が早ければ早い程、駆除による回復の確率か向上します。

<アカリンダニ感染の徴候>

➀蜂の数か減少。(巣板居1枚があらわになり、蜂達か片側片寄る。この時期は、元気な蜂達が沢山いるので死んでもすぐに運び出す為巣箱の底板を見ても死骸等は見当たりません。)

➁蜂達が鍋底の状態から蜂柱に集結する。(明確な理由は不明ですが、蜂達は通常逆さに振ら下がりますが感染すると力が弱まる為垂直につかまると推測しています。この現象は強群で時折見受けられます)

➂徘徊・俗に言われている「Kウイング」。(時騒ぎの際に巣箱周辺を10数匹と多く見られる。この頃には、巣板の多くがあらわに成ってくる)

④下痢便のまき散らし。(オレンジ又はブラウンの糞を建物・車・巣箱等比較的明るく色の薄い物に付着するので分かり易い。)

 

<アカリンダニ感染の駆除のポイントと注意点>

➄駆除は、「熱いお湯+メントール」を巣箱のスノコ上から蒸発したメントールガスで行います。(詳細は別枠に掲載)  注意点は、➅熱いお湯の為ガスも温度が高くスノコ枠内の空気より軽い為、スノコ枠の密閉度を上げて下さい。溶けたメントールはお湯と同化している様に見えますが、けして水・お湯にも決して溶けませんが、濡れると水分が蒸発するとメントールが固まって残ります。➆駆除は蜂か帰還した夕刻~夜に実施して下さい。 ➇30g準備し一回目の実施後10g消費が目標ですが、消費量が少ない場合はお湯を増やし、回数を増やして下さい。巣箱から熱が多く上がると消費が増え、少ないと減りません。スノコと巣板の位置で変化が多いです。

 

<感染予防策>

感染の徴候が見当たらなくても、感染処置を実施します。頻度は2回/月 ガスの放出時間が30分~1時間なら健全な蜂が死ぬ様なことは有りませんので安心して下さい。但し、巣門の閉鎖は絶対にやめて下さい。蜂も空気を必要としています。密閉等は蜂達が窒息の可能性が有るからです。