5月以降の分蜂群の異変について

5月以降の分蜂群の異変について

5月~の分蜂群成長不振の状況

4月中jまでに分蜂した群れは、10月には例年に近い巣板4段まて成長しましたが、その後分峰した5月以降の群れは2段~3段と著しい成長差が見られ、10月に採蜜出来ない群れが多く発生しました。(巣箱270×270×150・25㎜換算)

<条件>通常分蜂群は、新しい蜂の誕生まで約20日以上を要し、働き蜂の増加を確認できるまで約1ヶ月を要すと理解しています。採蜜は、越冬群は6月末・分蜂群は10月始めに実施している。

<検討>この条件を今年の分蜂群に当てはめた場合、蜂は同様推移したと思いますが、環境面は5月末までは例年とほぼ同じに推移した様ですが、6月の環境は夏日の到来と梅雨が明けが約1ヶ月も早まり、樹木の開花も通常より早まり一斉に開花が早まったと推測しています。通常なら梅雨明けまでの1ヶ月は蜂達が花から花へと集蜜期間が有り7月末頃から蜜枯れ時期が始まるのに、今年梅雨明けが早かった為集蜜の期間が短く、蜂達の増加がリンクしなかった為、蜂達の蜜捕獲量の減少に繋がり巣板成長に大きく影響したものと考えています。果実類の収穫状況等には変化は報じられておら無い事から早まった開花による影響は無かったと思われます。

<採蜜>10月に巣板4段に成長した群れで見られた傾向(写真参照)は、上段巣箱の貯蜜量が例年より2.3割少ない状態でした。通常貯蜜量は隅々まで蜜が蓄えられており、春の分蜂群は10月に1箱の採蜜は必ず行えましたが、今年は2.3段の巣板成長に留まり採蜜見送りが増えています。全国の趣味の養蜂家からも、分蜂直後の採蜜に近いスカスカ貯蜜状況との報告も寄せられております。

写真➀逆光の為見にくいですが、スノコ側で、カット写真ですが蜜がにじみ出る様子は見られず全体的に乾き始めた印象を受けました。

写真➁➀の裏側で2段目との接続部分です。上右と下左の巣房には貯蜜はほとんど有りません。

写真➂➁の下左の巣板で密はほとんど有りません。

これらの検討結果から、今年の梅雨明けが早かったこと。夏日の早まりで樹木の開花の早まり開花期間の短かった事で、蜜蜂の集密活動期間が短くなったこと。蜜枯れが3ヶ月に及んだこと。これらの影響により蜜蜂の成長と貯蜜量の不足に繋がったと結論づけしています。巣板2段の群れが越冬に耐えられるか心配しております。